3つの特徴
侵襲性髄膜炎菌感染症(IMD)の特徴は、
「気づきにくい」「進行が早く死亡率が高い」「後遺症が残る確率が高い」ことです。
特徴 1はじめの症状が風邪に似ているので、自分で判断しにくい。
侵襲性髄膜炎菌感染症(IMD)は、最初は発熱、頭痛、吐き気などの軽い症状なので病気の判断がしづらく、「風邪かな?」と軽く考えてしまいがちです。そのため、病気の早い段階で治療を受けることが難しいと言われています。
特徴 2症状の進みが早く、たった1-2日で命に関わる状態になってしまう。
世界保健機関(WHO)は、侵襲性髄膜炎菌感染症(IMD)の治療を行わない場合、50%※3が死亡すると報告しています。適切な治療を受けた場合でも、発症後24〜48時間以内に5〜10%の患者が死に至ります。
髄膜炎菌は放っておくと血液や髄液のながれにのって体中に回ってしまい、症状がどんどん悪化していきます。他の細菌と比べての100〜1000倍の毒素を出すため症状の進みが早く※4、「風邪かな?」と思ってから1-2日以内に意識がなくなったり、ショック状態になりそのまま亡くなってしまうこともあります。日本の最近のデータによると、発症後に死亡する割合は19%※5となっています。
特徴 3高い確率で後遺症が残る。
侵襲性髄膜炎菌感染症(IMD)は、早く気づいて適切な治療を受けて回復した場合でも11〜19%の割合で壊疽により手足を切断したり、耳が聞こえにくくなったり、言語障害や知能障害などの後遺症が残ってしまうことが報告されています※6。
かかった患者さん ※7
侵襲性髄膜炎菌感染症(IMD)はどんな病気?
熱や頭痛、吐き気など、最初は風邪に似た症状をしめします。
その後、急に悪化し、たった数日で意識がなくなることもあります。
侵襲性髄膜炎菌感染症(IMD)とは
侵襲性髄膜炎菌感染症(IMD)は、髄膜炎菌が原因で起こる感染症です。発症初期は、風邪に似た症状のため、診断が難しく、早期に適切な治療を受けにくい病気です。髄膜炎菌は、健康な人の鼻やのどの奥にも存在することがありますが、体力が低下している時や、免疫系の疾患などがある場合には、血液や髄液に菌が侵入し、菌血症や敗血症、髄膜炎になることがあります※1。
侵襲性髄膜炎菌感染症(IMD)の主な症状
発症後12時間以内は発熱、頭痛、吐き気など風邪のような症状ですが、発症後13〜20時間ごろには皮下出血や発疹が出たり、息が苦しくなったり、光を異常にまぶしく感じるなど、普段とは違った症状が起こりはじめます。そのまま放っておくと意識がなくなったり、けいれんを起こし、命に関わる状態になってしまうこともあります。